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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻2号

2001年02月発行

文献概要

シンポジウム 舟状骨偽関節に対する治療

陳旧性舟状骨骨折に対するRusse法の治療成績

著者: 市川誠1 生田義和1 石田治1

所属機関: 1広島大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.129 - P.132

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 要旨:当科における陳旧性舟状骨骨折に対するRusse法の治療成績を検討し,本法の適応について検討した.対象は1967年から1995年までに手術を施行した50例のうち追跡調査が可能であった28例とした.内訳は男性26例,女性2例で,手術時年齢は16~53歳(平均26歳)であった.受傷から手術までの期間は3~59カ月(平均15カ月)で,術後経過期間は36~228カ月(平均124カ月)であった.骨癒合率は96%(27/28例)で,外固定期間は6~19週(平均10.5週)であった.radiolunate angleは健側差で,術前-13°から調査時-9°に有意に改善していたが,改善度としてはやや不良であった.調査時5例にDISI変形を認め,そのうち2例に関節症性変化を認めた.陳旧性舟状骨骨折に対しては,外固定期間が短いことやDISI変形の矯正効果が大きい点でRusse法よりも前方楔状骨移植を併用したHerbert screw固定法が有利と考えられ,Russe法の適応はHerbert screwなどの内固定材料が挿入困難な症例や,Herbert screw固定法失敗例などにあると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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