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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻2号

2001年02月発行

文献概要

論述

腰椎多椎間変性すべり症でのすべり発症因子のX線学的検討

著者: 若見朋晃1 井口哲弘1 栗原章1 佐藤啓三1 笠原孝一1 丸野英人1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科

ページ範囲:P.181 - P.186

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 抄録:腰椎変性すべり症の発症因子に関する報告は多いが,それらの多くは前方すべりについてであり,後方すべりも含めて検討を行った報告は少ない.また,今までのすべりの発症因子に関する報告は単椎間すべり例と非すべり例との比較による検討であり,2椎間すべり例も含めて検討した報告はない.そこで今回,単椎間すべり例と隣接した2椎間すべり例についてX線学的計測を行い,比較することにより,前方すべりと後方すべりのそれぞれの発症因子を検討した.その結果,前方すべりでの単椎間例と2椎間例の比較では,すべり椎にかぎり椎弓角の水平化やW型の椎間関節が有意に認められ,これらが発症に関与していると考えられた.しかし,すべり椎間に椎間板高の狭小化は認めなかった.一方,後方すべりでの単椎間例と2椎間例の比較においては,すべり椎間に椎間板高の狭少化の傾向がみられたものの,今回の調査では特に有意な因子は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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