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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻2号

2001年02月発行

文献概要

臨床経験

尺側列形成不全に伴う肘屈曲拘縮に対してイリザロフ創外固定器を用いて治療した1例

著者: 谷内孝次1 川端秀彦1 柴田徹1 松井好人1 稲垣友里2 山下仁司3

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター整形外科 2大阪府立母子保健総合医療センターリハビリテーション科 3はりま病院整形外科

ページ範囲:P.215 - P.218

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 抄録:尺骨の完全欠損を伴う尺側列形成不全の重度肘屈曲拘縮に対して,イリザロフ法の軟部組織延長により伸展可動域の拡大を図った.延長により肘の完全伸展は容易に得られたが屈曲が減少したため,結局4カ月にわたって延長器を装着したままで肘の屈曲・伸展を繰り返すことを必要とした.術後2年6カ月経過して,自動伸展角は40°の増加,総関節可動域は20°の増加を得た.先天性の筋骨格系異常に伴う関節可動域制限は多くの解剖学的異常の複合によって惹起されており,軟部組織の拘縮はその一因である.イリザロフ法は時間をかけて無理な緊張をかけることなく軟部組織を延長することができる方法であり,本症例の肘関節拘縮には有効な治療法であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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