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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻3号

2001年03月発行

文献概要

論述

矢状面の変化から見た腰椎変性すべり症のX線学的検討

著者: 若見朋晃1 井口哲弘1 栗原章1 佐藤啓三1 笠原孝一1 丸野英人1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科

ページ範囲:P.243 - P.248

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 抄録:腰下肢症状を伴った3,259名の外来患者のうち,立位中間位側面像で3mm以上の腰椎変性すべりを認めた患者は284例で,その存在率は8.7%であった.単椎間すべりは132例(66%)で,そのうち前方すべりは93例,後方すべりは39例に認めた.前方すべりは女性でL4に多く,後方すべりに比べ,すべり度が有意に大きかった.後方すべりは男性にやや多く,L2やL3の上位椎に多かった.多椎間すべりは69例(34%)に認められ,そのうち2椎間すべりが65例,3椎間すべりが4例であった.2椎間すべりをすべり方向の組み合わせにより前方型,後方型,混合型に分類すると,前方型は有意に女性に多く,しかもL3・L4に多かった.後方型は男性に有意に多く,L2・L3に多かった.混合型は性差はなく,L2の後方・L4の前方すべりの組み合わせが多かった.このうち臨床的に最も問題となるのは前方型と思われるが,今後詳細な症状との関連の検討が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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