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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻3号

2001年03月発行

文献概要

論述

慢性関節リウマチの足底荷重分布と荷重中心について

著者: 長紹元1 小黒賢二1 山根友二郎1 安部隆尚1 清水大1

所属機関: 1帝京大学医学部整形外科

ページ範囲:P.261 - P.266

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 抄録:靴底に設置した左右各1,260のセンサーをコンピュータに連動した測定装置Footscan systemを用いて外来通院中の慢性関節リウマチ(RA)患者45例の歩行時の足底圧の分布,荷重時間と荷重中心の移動を調べた.対照は患者と同年輩の正常人10人で,被検者をトレッドミルの上で時速500mで歩行させて測定した.
 RA患者の歩行時の荷重パターンは,①全趾荷重型(正常型),②母趾のみの荷重型,③足趾欠損型の三型に分けられる.荷重時間(立脚時間)は742msecで,正常人の荷重時間1,321msecに較べてかなり短い.患者は体をやや前傾させ小歩幅で歩行し,荷重中心はほとんど後足部にはなく,身体の前進に伴い,中足部から前足部に向かって移動する.正常人では歩行時荷重中心が後足部から中足部,前足部へとほぼ直線的に移動する.膝関節痛や足部の変形,疼痛,それらの手術による疼痛の解除,RAの活動性などは,RA患者の荷重時間とは相関しない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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