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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)

脊髄腫瘍複数回手術例の検討

著者: 渡辺雅彦1 千葉一裕1 松本守雄1 丸岩博文1 藤村祥一1 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.387 - P.392

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 抄録:当科で再手術を施行した脊髄腫瘍41例の臨床像を検討した.再手術例は組織型では髄膜腫,腫瘍形態(横断位)では砂時計腫に多く見られた.再発の原因は,髄膜腫では硬膜腹側発生例や組織学的悪性度の高い例での硬膜内腫瘍組織の残存であり,砂時計腫では椎間孔外まで発育した例での椎間孔外の腫瘍の残存と思われた.再手術は腫瘍と神経組織の癒着から全摘出が困難なことが多く,さらに,硬膜の縫合不全や脊髄の易損性の亢進等の問題も認められた.診断技術や手術手技の発達した現在においても脊髄腫瘍再手術は難渋することが多く,初回手術において術前に十分surgical planningを検討し全摘をめざす必要がある.また,手術に際しては脊髄モニタリングの併用が必須である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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