icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)

再手術あるいは同時脊柱再建を要した脊髄腫瘍の手術成績

著者: 小谷善久1 鐙邦芳1 庄野泰弘1 伊東学1 金田清志2 三浪明男1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科機能回復医学講座運動器再建医学分野 2美唄労災病院

ページ範囲:P.393 - P.401

文献購入ページに移動
 抄録:再手術あるいは同時脊柱再建を要した脊髄腫瘍34例の手術成績を検討した.再手術の主な原因は腫瘍再発と後弯変形の発生であり,腫瘍再発率は10.3%であった.再発時の腫瘍局在は硬膜内髄外が67%を占め,傍脊柱部分を有する砂時計腫の硬膜外再発がこれに続いた.初回手術から再手術までは平均7.3年を要した.再手術に至る危険因子は,腫瘍が脊髄前方に局在する,脊髄内への陥入,椎骨動脈との境界が不明瞭などであった.同時脊柱再建の要否は,腫瘍自体による骨性要素破壊と腫瘍摘出のための安定要素切除のパターンにより,各脊椎レベルで生体力学的事項に基づいて決定されるべきである.再発防止のための対策として,適切なアプローチ選択,脊柱再建を考慮に入れたプランニングによる腫瘍全摘が最も重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら