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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)

頚椎症性脊髄症に対する後方支持組織温存脊柱管拡大術の成績―頚椎後弯ならびに術後脊髄後弯の影響

著者: 川上守1 玉置哲也1 安藤宗治1 山田宏1 吉田宗人2 岩崎博3

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科 2和歌山県立医科大学リハビリテーション科 3国保野上厚生総合病院整形外科

ページ範囲:P.417 - P.422

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 抄録:後方支持組織温存脊柱管拡大術(拡大術)を施行した頚椎症性脊髄症103例を対象に術後成績に頚椎後弯や脊髄後弯が影響するかどうかを検討した.手術時年齢は平均64.5歳で,罹病期間は平均2年,経過観察期間は平均3.8年であった.頚部愁訴,JOA score,改善率,頚椎アライメントならびにMRI T1強調画像の頚髄形態を調査した,頚椎アライメントと頚髄形態は年齢,罹病期間,術前JOA score,頚部愁訴と関係はなかった.頚椎アライメントは調査時にはJOA score,改善率に影響しなかったが,頚髄形態は前弯型が直線型,後弯型よりも調査時JOA score,改善率が有意に良好であった.C2レベル除圧例では頚髄形態と改善率に関連は認められなかった.C3レベル以下の拡大術では術後,頚髄前弯位の保持、獲得が必要であることが判明した.また,頚髄後弯症例においても,より頭側での脊髄後方除圧の追加が成績向上につながる可能性があることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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