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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)

胸腰椎移行部椎間板ヘルニアの症候学

著者: 徳橋泰明1 松崎浩巳2 植松義直1 小田博1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科 2駿河台日本大学病院整形外科

ページ範囲:P.449 - P.456

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 抄録:胸腰椎移行部椎間板ヘルニアは,病巣高位が脊髄(円錐上部,円錐部)馬尾移行部に位置するために複雑な病態を呈するが,頻度は稀であり,不明の点も多い.そこで,胸腰椎移行部椎間板ヘルニアの臨床像について検討した.対象は術中後方から超音波診断にてヘルニアの局在を確認した単椎間ヘルニア26例(T10/T11:2例,T11/T12:4例,T12/L1:3例,L1/L2:6例,L2/L31:11例)とした.なお,MRIや脊髄造影CT上,円錐部がL2椎体上1/3より尾側にある症例はなかった.26例の臨床像について比較検討し,大腿四頭筋と前脛骨筋を用いた高位診断チャートの作成を試みた.その結果,各高位の最頻の神経障害型は,T10/T11,T11/T12高位は脊髄上位ニューロン障害型の痙性対麻痺,T12/L1高位は脊髄下位ニューロン障害型,L1/L2高位は馬尾・神経根障害軽度型,L2/L3高位は神経根障害型と考えられた.その高位別症候に差があり,比較的明瞭に高位診断チャート作成が可能であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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