icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)

腰椎椎間板ヘルニアにおける造影MRIの意義

著者: 肱黒泰志1 中井修1 進藤重雄1 水野広一1 大谷和之1 山浦伊裟吉1

所属機関: 1九段坂病院整形外科

ページ範囲:P.481 - P.486

文献購入ページに移動
 抄録:造影MRIを施行した腰椎椎間板ヘルニア患者202例を,ヘルニア内部まで造影効果のあるもの,ヘルニア後方に連続性に造影効果のあるもの,造影効果の明らかでないものの3群に分け,その手術治療例,保存治療例についてそれぞれ検討した.全体の造影効果の頻度は62%であった.手術治療例において,ヘルニアの術中所見では各群間に有意な差はなかった.術中に摘出した髄核の病理組織では血管新生、細胞浸潤ともヘルニア内部まで造影される群でやや頻度が高かった.保存治療例では造影効果のある群はヘルニアが縮小,消失しやすく,臨床経過は良好であり平均5.5カ月で症状軽快した.一方,造影されない群では37%は予後不良であり,症状軽快した例でもそれに平均9.3カ月を要していた.初回のMRIから2回目のMRIでヘルニアが縮小,消失するまでの期間は平均4.7カ月であった.造影MRIはヘルニアの予後を知る上で有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら