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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)

Hüftlendenstreckesteifeの成因に関する臨床的および電気生理学的検討

著者: 斉藤貴徳1 笹井邦彦1 赤木繁夫1 加藤勇司1 飯田寛和1

所属機関: 1関西医科大学整形外科

ページ範囲:P.503 - P.508

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 抄録:当科におけるHLSS陽性例を症候学的および電気生理学的に検討し,その成因について考察した.1993~1999年までに,当科において腰椎椎間板ヘルニアの診断のもと電気生理学的検査が施行された234例中,HLSS陽性例22例を対象とした.これらに対し,臨床症状,理学所見,画像所見,電気生理学的所見の4項目についてHLSS陰性例と比較検討した.神経学的所見では責任高位に筋力低下を認めたものは6例(27.3%),感覚鈍麻を認めたものは1例(4.5%)とHLSS(+)群では稀である一方,程度は軽いがS2髄節支配域である大腿後面に感覚鈍麻を認めたものがHLSS(+)群に18例(81.8%)存在していた.また,針筋電図検査では神経原性変化を示したのは下肢の後面に位置する筋がそのほとんどを占めており,S2根障害の関与が示唆された.以上の結果より,HLSSの成因は,硬膜管内でS2根が圧迫を受けたときHLSSが発症するのではないかと推論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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