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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)

腰椎変性側弯症の初期進行過程の検討

著者: 村田泰章1 内海武彦1 花岡英二1 高橋和久1 山縣正庸1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.509 - P.513

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 抄録:経時的に撮影した立位正面X線像を用い,腰椎変性側弯症の初期進行過程を検討した.Cobb角10°以上の変性側弯を呈した47名(男性14名,女性33名)の,各椎間ごとのCobb角をL1/2からL5/Sまで計5カ所について計測し経時的に比較した.Cobb角が3°以上変化した椎間を変化有りとした.その結果,腰椎変性側弯症は腰椎部のどの椎間の退行性変化からも始まっており,全ての椎間が腰椎変性側弯症のきっかけとなりうることが示された.腰椎変性側弯症に至るまでの初期の段階では,腰椎の側弯は進行するばかりでなく,ある時期には他椎間が代償性に傾くためにCobb角が減少することもあった.また,1つの椎間は,他椎間の影響を受けて傾きが増大したり減少したりしていた.これらの代償機構は椎体配列のバランスを保つためと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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