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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻5号

2001年05月発行

文献概要

論述

偽痛風患者の肩関節X線像

著者: 谷口泰徳1 玉置哲也1 簗瀬能三1 中尾慎一1 吉田宗人2

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科 2和歌山県立医科大学リハビリテーション科

ページ範囲:P.597 - P.601

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 抄録:今回われわれは,膝関節偽痛風(ピロリン酸カルシウム結晶沈着症)患者33例の両肩関節のX線写真をもとに,結晶沈着の部位および頻度,関節症性変化などについて調査したので報告する.症例は男性10例,女性23例,年齢は63~87歳,平均78.2歳であった.全例とも膝関節にX線上石灰沈着を認めた.今回の対象症例の偽痛風の診断は,McCartyの診断基準により行われ,9例はdefinite,24例はprobableと判定された.膝関節偽痛風患者の肩関節の50%に石灰沈着が見られ,その沈着は,腱板付着部の大結節部(39%),肩峰下(26%),上腕骨頭軟骨と関節包(15%),結節間溝(6%)などに観察された.一般に稀とされる肩関節症変化が,偽痛風患者の半数以上に観察され,石灰沈着と変形性肩関節症変化の出現の間に有意な関連性が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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