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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻5号

2001年05月発行

文献概要

論述

股関節疾患からみたHip-Spine症候群(第1報)―局麻剤の関節内注入と神経根ブロックによる病態の検討

著者: 武田浩一郎1 菊地臣一1 佐藤勝彦1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.603 - P.609

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 抄録:股関節疾患による疼痛の他に腰痛や下肢痛を合併していた30例に対し,局所麻酔剤の股関節内注入と腰神経根ブロックによる疼痛の変化と腰椎や股関節の手術後における自覚症状の変化について検討した.また,腰部脊柱由来の疼痛ありと判定された症例に対しては腰椎X線写真の評価を行った.
 結果は以下の通りである.股関節部以下の疼痛を合併していても,約1/3の症例ではその疼痛も股関節由来の痛みである.また,疼痛の局在のみから疼痛源となっている臓器を同定することは必ずしも容易ではない.股関節に対する手術の後に,腰椎由来の症状が軽減したり,逆に馬尾症状が新たに発生する症例が認められた.股関節の手術を実施する際には腰椎由来の症状が合併していないか確認する必要がある.同時に,画像から腰仙椎部神経症状発生の危険因子がないかどうかの評価も必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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