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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻6号

2001年06月発行

文献概要

論述

当科における骨肉腫に対するカフェイン併用化学療法の治療成績

著者: 武田明1 田地野崇宏1 山田仁1 佐藤勝彦1 菊地臣一1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.757 - P.760

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 抄録:1993年から1999年の間,通常型骨肉腫13例に対し金沢大学のK-1,K-2プロトコールに準じたカフェイン併用化学療法を施行した.対象症例のsurgical stage(Enneking)は,stage Ⅱが10(ⅡA 1例,ⅡB 9例)例,stage Ⅲが3(ⅢB 3例)例で,術前化学療法による組織学的効果では,grade 0が1例,grade 1が2例,grade 2が2例,およびgrade 3が8例であった.最終調査時における転帰は,stage Ⅱがcontinuous disease free 6例,alive with disease(AWD)2例,dead of disease(DOD)2例であり,stage Ⅲがno evidence of disease,AWD,そしてDOD各1例ずつであった.Kaplan-Meier法による5年累積生存率は76%で,stage別にみると,stage Ⅱ症例の5年累積生存率は80%であり,stage Ⅲ症例の3年累積生存率は67%であった.骨肉腫に対するカフェイン併用化学療法は,局所有効性と生命予後において有効と思われた.しかし,効果の期待できない症例が2~3割存在していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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