文献詳細
ついである記・57
文献概要
私が初めてモンゴルを訪れたのは1999年7月であった.そのとき,私の診察を希望して多くの子供患者が母親に連れられて病院に来ていたが,私はその内の約半数だけしか診る時間がなく,うらめしげな表情をした母子を残して病院を発たなければならなかった.その事情については「ついである記(41)」に書いた.あのときの後ろめたさが私の心の中にいつ迄も消えることなく残っていたので,翌年,再びモンゴル整形外科学会のブディー会長から要請があったとき,私は躊躇することなくモンゴル再訪を引き受けた.そして,今回は観光もショッピングも予定せず,滞在中のすべての時間を講義と診療に当てようと考えていた.
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