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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻6号

2001年06月発行

文献概要

症例報告

下腿に発生したEccrine Spiradenomaの1例

著者: 佐藤公昭1 八木雅春2 濱田哲矢2 杉田保雄3 渡邉琢也3 森松稔3

所属機関: 1久留米大学医学部整形外科 2県立柳川病院整形外科 3久留米大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.791 - P.793

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 抄録:比較的稀なeccrine spiradenomaの1例を経験したので報告する.症例は55歳の男性で,10年前より右下腿に有痛性皮下腫瘍を認めた.画像上,MRI T1強調像で低信号,T2強調像で高信号を呈し,周囲に低信号領域を伴っていた.Gd-DTPAによる造影後T1強調像では,腫瘍はほぼ均一な増強効果を示した.組織学的には,真皮から皮下組織に存在する充実性腫瘍で,結合織性被膜で被覆されていた.腫瘍細胞は索状あるいは小葉状に増殖しており,好塩基性に淡染する大型の核を持つ明調細胞と,濃染する小型の核を持つ暗調細胞の2種類の細胞から構成されていた.大型の明調細胞は小集塊を形成し,その周囲を小型の暗調細胞が取り囲むように配列していた.本腫瘍は臨床的に通常直径1~2cmの境界明瞭な弾性硬の皮内・皮下腫瘍で,ドーム状・半球状に隆起するものが多く,自発痛・圧痛を伴うことが特徴とされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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