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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻6号

2001年06月発行

文献概要

症例報告

両鎖骨骨折の1例

著者: 中谷徹也1 裏辻雅章1 秋末敏宏1

所属機関: 1三菱神戸病院整形外科

ページ範囲:P.799 - P.801

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 抄録:鎖骨骨折は日常の診療でよくみかける頻度の高い骨折であるが,両側同時に受傷することは比較的稀である.今回両側鎖骨骨折を経験したので報告した.症例は33歳,男性.自転車走行中に右側より乗用車に衝突され,右鎖骨部痛が出現した.某院にて右鎖骨骨折の診断を受け,当院を紹介され来院した.左鎖骨部にも疼痛および圧痛を認めたためレントゲン撮影したところ左鎖骨中1/3の骨折を伴っていた.右鎖骨骨折に対してKirschner鋼線を用いた8の字締結法による観血的骨接合術を施行し,左鎖骨骨折は保存的に治療し良好な成績を得た.鎖骨骨折は骨折の部位や転位の程度により疼痛が少なく片側の鎖骨骨折を見落とすこともあるため,受傷機転によっては片側にとらわれず,両鎖骨骨折を受傷している可能性があることを念頭に置き診察することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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