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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻6号

2001年06月発行

文献概要

症例報告

Luqueロッドにより髄液漏,化膿性髄膜炎,気脳症を合併した1例

著者: 長原正静1 相田直隆1 鈴木雅喜1 田中輝広1 本郷信男1

所属機関: 1員弁厚生病院整形外科

ページ範囲:P.803 - P.806

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 抄録:症例は45歳男性,24歳のときに第11胸椎巨細胞腫の診断のもと掻爬術を施行し,25歳のとき再手術,36歳のとき圧潰を来しLuqueロッドによる固定術を施行した.41歳のとき背部腫瘤,排液あり当科受診,ロッドならびにワイヤーの一部を切断した.以後,創の遷延治癒を見た.45歳のとき,頭痛,発熱,背部より排液あり他院を受診した.髄液漏,化膿性髄膜炎のため抗生剤の投与を受け,炎症が鎮静化したため髄液漏に対する加療目的で当科紹介受診となった.髄液漏はLuqueロッド,ワイヤーによる慢性機械的刺激が原因と思われたため,抜釘術を施行した.硬膜修復は行わず,低圧持続吸引を行ったが,排液が続き,頭痛が強いためCTを施行したところ,気脳症を認めた.髄液漏に伴う気脳症と診断し,硬膜修復術を施行し良好な結果を得た.気脳症については,整形外科領域では報告が少なく,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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