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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻7号

2001年07月発行

文献概要

最新基礎科学/知っておきたい

ES細胞:embryonic stem cell

著者: 岩本範顕1 岡野栄之2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室 2慶應義塾大学医学部生理学教室

ページ範囲:P.860 - P.861

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 胚性幹細胞(embryonic stem cell:ES細胞)は胚盤胞の内部細胞塊より作製された幹細胞で,三胚葉すべての細胞に分化することができる(全能性).ES細胞株は1981年にマウスを用いて初めて樹立され4),ヒトでは1998年に樹立された10).受精卵が図のように分裂を繰り返すと胚盤胞が生じる.胚盤胞は胎盤形成にあずかる外側の栄養外胚葉と内側の内部細胞塊から構成され,体を構成するすべての細胞は内部細胞塊から生じる.ES細胞はこの内部細胞塊を培養して得られ,未分化な状態で無限に増殖することが可能である.また,培養条件を変えることで神経細胞5),グリア細胞5),骨格筋細胞8),平滑筋細胞3),心筋細胞2),脂肪細胞1),血液細胞6)など,三胚葉すべての細胞に分化することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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