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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻7号

2001年07月発行

文献概要

臨床経験

当科における鎖骨骨折(中1/3)の治療成績

著者: 渡邉航太12 吉田祐文1 松村崇史1 相羽整1 八代忍1 井上浩1 城本雄一郎1

所属機関: 1大田原赤十字病院整形外科 2現:総合太田病院

ページ範囲:P.877 - P.879

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 抄録:鎖骨骨折91例の治療成績を保存療法群,手術療法群に分類しretrospectiveに検討した.手術療法群の骨癒合率は100%で,経過中のピンに関する合併症が16%に認められた.保存療法群の骨癒合率は96.3%で,治療中・治療後の愁訴はほとんどなかった.保存療法群では「転位の程度」と「骨癒合までの期間」との間に有意な相関を認めた.これより1.0横径以上の転位例では,手術療法群より骨癒合が遅延することが理論上明らかとなった.しかし手術療法群では相関を認めず症例によりばらつきが大きいため,1.0横径以上の転位例で手術療法を選択しても,必ずしも治療期間が短縮される結果にはならなかった.以上より,当科での鎖骨骨折の治療方針は基本的に保存療法とし,転位が著しく,確実な骨癒合を希望した症例に限定して手術療法を適応することと考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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