icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻8号

2001年08月発行

文献概要

論述

多発性末梢神経鞘腫瘍の分類と悪性末梢神経鞘腫瘍の発生

著者: 生越章1 堀田哲夫1 畠野宏史1 川島寛之1 長谷川和宏1 今泉聡2 守田哲郎2 小林宏人2 遠藤直人1

所属機関: 1新潟大学医学部整形外科 2県立がんセンター新潟病院整形外科

ページ範囲:P.915 - P.922

文献購入ページに移動
 抄録:多発性神経鞘腫瘍はいくつかの疾患群に分類される.その鑑別点と悪性末梢神経鞘腫瘍malignant peripheral nerve sheath tumor(MPNST)の発生について検討した.過去30年間に経験した多発性神経鞘腫瘍は115例であり,National Institutes of Health(NIH)の診断基準にのっとるとneurofibromatosis(NF)1が78例,NF2が7例,その他schwannomatosisが15例,segmental NFが2例,データ不足のため分類不能13例であったが,おのおのの混合型はみられなかった.MPNSTはNF1例のみに14例発生していた.鑑別点としては腋窩小色素斑,虹彩過誤腫がNF1に特異的で重要であり,カフェオレ斑はNF1以外の病型にもしばしばみられ6個以上に及ぶことがある.NF1以外にはMPNSTはほとんど発生しないことからこれら病型を臨床的に判別することは重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら