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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻8号

2001年08月発行

文献概要

論述

足関節外側靱帯付着部裂離骨折例の検討

著者: 三谷誠12 小林勝1 藤井正憲1 井口晋司1

所属機関: 1公立宍粟総合病院整形外科 2現:国立神戸病院

ページ範囲:P.935 - P.939

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 抄録:過去10年間に当科で手術を施行した足関節外側靱帯損傷症例138例のうち裂離骨折(軟骨骨折を含む)がみられた症例の臨床像を調査し,治療上の問題点について検討を行った.対象は19例20足(男性12例,女性7例)で,手術時年齢は平均19歳(7~67歳)である.距骨傾斜角,距骨前方移動比はそれぞれ術前平均14.2±4.2°,73.7±11.0%であったが追跡調査時平均6.7±2.7°,67.2±5.8%となり全例に不安定性の改善を認めた.術前のX線写真上骨片が認められたのは16足,X線写真上骨片を認めず術中に軟骨片が確認されたのは4足で,この4足は全例13歳以下であった.また10歳以下の足関節外側靱帯損傷例には全例裂離骨片を認めた.足関節外側靱帯損傷例の治療の目的は不安定性を残さないことであり,特に若年例の不安定性の強い症例は裂離骨折を念頭に置き観血的に治療し,裂離骨片は整復固定を行うのが確実である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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