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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻8号

2001年08月発行

文献概要

症例報告

環軸関節とくも膜下腔との間に交通性を認めた環軸関節亜脱臼の1例

著者: 谷口浩人1 山本直也1 中津井美佳1 高山美紀1 小橋宏江1 土田徹1 仁田政宣1 伊藤達雄1

所属機関: 1東京女子医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.971 - P.974

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 抄録:慢性関節リウマチ歴8年の40歳男性.強い後頭,後頚部痛を主訴とする環軸関節亜脱臼で,腱反射亢進を伴うRanawatのclass Ⅱであった.術前の病態評価目的にて側方穿刺による環軸関節造影を施行した.関節穿刺の際に脳脊髄液の流出を認め,環軸関節に続いて,くも膜下腔が造影された.関節腔とくも膜下腔との交通が環軸関節造影により確認された報告はない.本例では,環軸関節の炎症,隣接する硬膜との間に癒着を生じ,さらに不安定性により連続性と交通路が生じたと考えられた.環軸関節後方固定術の際に,環軸関節からの脳脊髄液流出を認めたが,病態把握ができていたため冷静に対処できた.慢性関節リウマチによる環軸関節炎,環軸椎間不安定性による極めて稀な病態と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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