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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻9号

2001年09月発行

文献概要

臨床経験

肩関節周囲悪性腫瘍切除後の再建方法

著者: 山田健志1 高橋満1 吉田雅博1

所属機関: 1愛知県がんセンター整形外科

ページ範囲:P.1063 - P.1068

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 抄録:当院で経験した肩関節周囲の悪性腫瘍切除後に機能再建を要した6症例を呈示し,再建方法についての検討を加えた.[対象]症例は6例.疾患は上腕骨への転移(胃癌,悪性組織球腫症)が各1症例,上腕骨近位部の骨肉腫が2例,上腕骨骨幹部の悪性組織球腫症,肩甲骨周囲の平滑筋肉腫が各1例であった.[結果]骨転移の2例に対しては人工骨頭置換術を施行し,肩関節機能評価指数は45%であった.原発性肉腫症例にはclavicula pro humero法と上腕骨吊り下げ術をおのおの2例ずつ施行し,いずれも75%の評価機能指数が得られた.[考察]肩関節固定は良好な上肢機能が温存できる優れた再建方法であるが,clavicula pro humero法や上腕骨吊り下げ法は術式が比較的簡便であり,術後固定期間の短縮など固定術に比較して優れた点も存在する.固定術と比較しても再建後に得られる上肢機能は遜色なく,積極的に適応を考慮すべきと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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