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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻9号

2001年09月発行

文献概要

臨床経験

先天性股関節脱臼に対するoverhead traction法におけるhome tractionの導入

著者: 北小路隆彦1 鬼頭浩史1 大嶋義之1 栗田和洋1 加藤光康1 高嶺由二1 今井里佳2 内田早苗2 北洞真希2 近藤美穂2 氏家亜紗子2 酒井知子2 山下一味2 加藤順子2

所属機関: 1名古屋大学医学部整形外科 2名古屋大学附属病院小児外科系病棟

ページ範囲:P.1069 - P.1073

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 抄録:先天性股関節脱臼に対するoverhead traction法は有用な治療法であるが,長期の入院を要するという欠点がある.われわれは1998年より入院期間の短縮を目的として,オリジナルな組み立て式ポータブル牽引装置を作製して,水平牽引の大部分を自宅で行うhome tractionを導入している.先天性股関節脱臼10例に対して数日のオリエンテーション入院後に平均20日間のhome tractionを実施したが,牽引効果は十分であり,重大な合併症も認めず,全例その後の入院管理下での開排牽引で自然整復を得た.まだ少数例の経験ではあるが,home tractionの牽引効果は入院管理下でのものと変わりなく,安全で有用な方法と考える.Home traction導入にあたっては,実施前に牽引装置の取扱いやトラックバンドの巻き直しに慣れるため看護サイドの協力を得て短期間のオリエンテーション入院を行うことが重要と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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