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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科36巻9号

2001年09月発行

文献概要

症例報告

𦙾骨顆部insufficiency fractureの3例

著者: 川﨑展1 田中宏道1 河野公昭1 竹田智則1 小林靖幸1

所属機関: 1西日本病院整形外科

ページ範囲:P.1075 - P.1077

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 抄録:近年,骨粗鬆症を起因とする骨折が増加しており,これを念頭に置いた的確な診断が必要である.今回,𦙾骨顆部に生じたinsufficiency fractureの3例を経験したので報告する.
 症例は全例女性,年齢はそれぞれ72,78,83歳であった.全例明らかな外傷がなく,骨折は生理的外力で生じたと考えられた.初診時,𦙾骨顆部に圧痛を認めるも,X線像上明らかな骨折線は認められなかった.MRIで初めて骨折と診断した.3~4週の経過で骨折部にX線像上骨硬化像が出現した.免荷と安静にて3例とも元の歩行レベルに回復した.1例は経過中に膝内反変形を生じた.全例とも原発性骨粗鬆症の診断基準(日本骨代謝学会)を満たしていた.高齢者で誘因のない急激な膝痛の診断に際しては本症も念頭に置いた注意深い診察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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