icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻1号

2002年01月発行

文献概要

シンポジウム 足関節捻挫後遺障害の病態と治療

足関節―距骨下関節複合的不安定性のバイオメカニクス的病態

著者: 栃木祐樹1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.23 - P.28

文献購入ページに移動
 要旨:新鮮凍結屍体足5足を用いたバイオメカニクス実験にて前距腓靱帯(ATFL)と骨間距踵靱帯(ITCL)の複合切離による垂直荷重負荷下の足関節-距骨下関節複合体の関節運動変化を検討した.ATFL単独切離により明らかな関節運動の変化は生じなかったが,ATFL-ITCL合併切離後には足関節の内転および総回旋角の異常増大が生じた.この結果より,ATFL-ITCL複合損傷は荷重動作に伴う足関節-距骨下関節複合体の運動を不安定化し,足関節の前外側回旋不安定性を生じさせると考えられる.したがって,荷重時の不安定感が高度な陳旧性足関節靱帯損傷の診療時には距骨下関節不安定性の合併を考慮した診断および治療が必要となる.また,新鮮足関節捻挫の診療時にも距骨下関節靱帯損傷の合併を意識した治療計画を行う必要があると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら