icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻1号

2002年01月発行

文献概要

シンポジウム 足関節捻挫後遺障害の病態と治療

軟骨または骨軟骨病変を合併した足関節捻挫後遣障害例の検討

著者: 長谷川惇1

所属機関: 1社会保険群馬中央総合病院整形外科

ページ範囲:P.41 - P.45

文献購入ページに移動
 要旨:足関節捻挫後遺障害300関節中59関節に軟骨および骨軟骨病変の合併が認められた.この病変を認めた群と認めなかった群の比較より,この病変は経時的に繰り返し関節軟骨に損傷を受けた結果生じることが示唆された.またその病変をfibirillation群,erosion群,eburnation群,およびosteochondral lesion群の4群に分け検討した.病変部とその症候化率はfibrillation群は33%,erosion群70%,eburnation群94%とその損傷程度が大きくなるに従って,次第に症候性になる傾向が得られた.Fibrillation群とerosion群との比較では,この群間は経時的に病変が移行するというよりも,受けた損傷の程度および活動性の大きさに相関するものと思われた.Eburnation群と他の群の比較より,この病態は外力による損傷度やその後の活動性の大きさに加え,加齢による変化やアライメント異常の要素も示唆された.またosteochondral lesion群の合併頻度は3例5%に過ぎず,他の外力が合併して発生したものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら