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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻1号

2002年01月発行

文献概要

論述

腰部脊柱管狭窄症における間欠跛行のsensory marchと手術成績

著者: 川上守1 玉置哲也1 山田宏1 橋爪洋1 河合将紀1 安藤宗治2

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科 2新宮市立医療センター整形外科

ページ範囲:P.61 - P.67

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 抄録:手術的加療を行った間欠跛行を呈する腰部脊柱管狭窄症56例を対象に,歩行負荷によるsensory marchについて検討した.歩行に伴い自覚症状が上行する上行型15例,近位から末梢に症状が進展する下行型18例,症状の範囲に変化がない不変型23例であった.年齢,性,疾患名,神経性間欠跛行の分類,間欠跛行距離,手術方法,腰椎前弯角,硬膜管圧迫椎間数ならびに馬尾弛緩に差はなかった.罹病期間が上行型で長く,術前において上行型と下行型で腰痛が強く,上行型と不変型で下肢痛およびしびれが重篤であった.平均改善率は上行型67.4%,下行型77.4%,不変型64.3%で,下行型が良好であった.椎間不安定性がない症例が上行型に,椎間不安定性があり,高度な椎間関節症性変化が不変型に,軽度なものが下行型に多い傾向がみられた.下行型では歩行負荷に伴う臀部や大腿部の症状が椎間不安定性や椎間関節に起因した関連痛として現れている可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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