icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻1号

2002年01月発行

文献概要

論述

多重折り膝屈筋腱と骨片付き膝蓋腱を用いた前十字靱帯再建術の臨床成績の比較検討

著者: 浅野浩司1 仁賀定雄1 張禎浩1 長束裕1 吉村英哉1 原憲司1 古賀英之1 能瀬宏行1 星野明穂1

所属機関: 1川口工業総合病院整形外科

ページ範囲:P.69 - P.72

文献購入ページに移動
 抄録:骨片付き膝蓋腱(BTB)と多重折り膝屈筋腱(STG)は前十字靱帯再建術における移植腱として最も用いられている.われわれは術式選択の手がかりとするために,術後1年以上経過観察したBTB 101例,STG 439例について,術後安定性,膝伸展筋力,膝前面痛,膝伸展制限について比較検討を行った.術後1年におけるKT-1000徒手最大患健差ではBTB 1.3±2.2mm,STG 1.7±2.1mmで有意差なく,膝伸展筋力健側比ではBTB 78.6±15.2%,STG 81.1±19.0%と有意差は認めなかった.術後1年以内に膝前面痛を生じた症例はBTB 29例(28.7%),STGでは46例(10.5%)であり,BTBにて疼痛を生じる症例が有意に多かった(p<0.0001).術後1年にて5°以上の膝伸展制限を認めた症例はBTB 5/101例(5.0%),STGでは7/439例(1.6%)であり,BTBにて伸展制限を生じる症例が有意に多かった(p<0.05).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら