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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻10号

2002年10月発行

文献概要

臨床経験

結核性脊椎炎に対するinstrumentationの術後成績

著者: 河村光廣13 井澤一隆1 岩名大樹1 鍋島隆治1 米延策雄2

所属機関: 1国立療養所刀根山病院整形外科 2国立大阪南病院 3現:大阪警察病院整形外科

ページ範囲:P.1213 - P.1218

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 抄録:当科では結核性脊椎炎に対し多椎間の病巣掻爬前方固定術を行った症例で,骨粗鬆または後弯変形が強い例に対しVarigrip systemを用いた後方固定を併用している.今回術後成績を多椎間固定で前方固定術のみ行った症例と比較し,その意義と問題点を検討した.対象は1990年6月から2001年1月までに前方固定術を行った症例のうち,15例(前方固定のみの症例7例:A群,Varigrip system併用8例:V群)である.術直後から観察時までの後弯角の平均矯正損失はA群14.7°,V群12.4°で,骨癒合はA群で平均14.1カ月,V群で平均12.2カ月を要した.平均臥床期間はA群18.1週,V群11.6週であり,固定範囲別では2椎間以上の固定でV群の方が期間が短く,早期離床に有用と考えた.しかし骨質が悪く強度が不十分な場合,移植骨や椎弓の骨折が生じており,これをカバーする支持力には限界がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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