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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻11号

2002年11月発行

文献概要

論述

両側進行期末期亜脱性股関節症に対する片側人工関節の意義―非手術側に与える影響

著者: 後藤英司1 高桑昌幸1 安藤御史2

所属機関: 1豊岡中央病院整形外科 2はげあん診療所

ページ範囲:P.1337 - P.1341

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 抄録:亜脱性の両側性進行期末期股関節症例30例において片側にCharnley式人工関節全置換術を行った後,非手術側の経過観察を13年から21年(平均16年)行った.非手術側の疼痛が30点以上でX線所見が改善した症例は術後5年で30例中11例(36.7%),10年で28例中7例(25.0%),15年で28例中4例(14.3%)であった.術後5年時において症例を改善例と非改善例とに分け,X線計測値を比較すると,改善例においてroof osteophyteの長さが有意に長かった.したがって両側股関節症例において片側人工関節後に非手術側の臨床症状が長期間改善することが期待でき,特にX線上5mm以上のroof osteophyteを認める場合には手術を待機することも有用であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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