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NKT細胞(Natural Killer T Cell)
著者: 原田義忠1
所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院整形外科学
ページ範囲:P.1356 - P.1359
文献購入ページに移動ほ乳類における免疫系を構成するリンパ球は,大きく分けて次の3つのグループに分類されてきた.1)T細胞;胸腺で分化し細胞性免疫をつかさどり,T細胞抗原受容体(TCR:T cell receptor/CD3)を細胞表面に発現している.2)B細胞;各種抗体(免疫グロブリン:IgG,IgA,IgM,IgD,IgE)を産生することにより液性免疫をつかさどる.3)NK細胞;免疫系において自己であることを示すMHC(主要組織適合遺伝子複合体)が失われた細胞,例えばガン細胞などを認識して細胞傷害性を発揮し,活性化分子であるNK1.1を発現している.
最近新たに発見された第四のリンパ球として,NKT細胞(Natural Killer T Cell)が,注目されており,この細胞は名前のとおり細胞表面にT細胞の表面マーカー(TCR)とNK細胞のマーカー(NK1.1)を発現している.近年の研究によりこのNKT細胞のもついくつかの特徴が明らかにされてきた2).
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