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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻2号

2002年02月発行

文献概要

臨床経験

Gamma nail抜釘後に大腿骨転子下骨折を生じた2例

著者: 森戸伸吾13 今泉秀樹1 関谷元彦1 藤井玄二2

所属機関: 1古川市立病院整形外科 2国立仙台病院整形外科 3現:東北公済病院整形外科

ページ範囲:P.155 - P.158

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 抄録:Gamma nail抜釘後早期に大腿骨転子下骨折を生じた2例を経験した.症例1:60歳男性.高所からの転落で受傷.右大腿骨転子下骨折に対し,long Gamma nailで固定した.骨癒合は得られたがnail近位端部の疼痛が続くため,1年後に抜釘術を行った.抜釘約2週後,布団を降ろすときに右股関節痛が出現し,前回の骨折線より近位で転子下骨折を生じた.症例2:56歳女性.交通事故で左大腿骨転子部骨折を受傷した.Gamma nailで固定を行い,術後1年5カ月に抜釘した.抜釘数日後から徐々に疼痛が出現,大腿骨転子下骨折であった.両例とも抜釘後の骨折線がlag screw刺入部を通っており,大腿骨近位部の骨脆弱性が考えられた.また症例1は骨折部での内反位骨癒合が,症例2では骨粗鬆症と骨折の関連が推定された.Gamma nail抜釘には十分なインフォームドコンセントと術後患肢保護などの対策が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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