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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻2号

2002年02月発行

文献概要

症例報告

外傷後の陳旧性肩関節後方脱臼に対しglenoid osteotomyを施行した1例

著者: 柏井将文12 宮本隆司1 菅本一臣1 吉川秀樹1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科 2現:信州大学医学部整形外科

ページ範囲:P.175 - P.177

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 抄録:長期間放置された外傷後の陳旧性肩関節後方脱臼に対してglenoid osteotomyを施行し,良好な結果を得た1例を経験した.症例は73歳女性.転倒した際に右肩を打撲し,肩の挙上が困難となった.近医を受診しX線撮影するも打撲のみと診断され,3カ月間放置されていた.その後当科を受診し,陳旧性肩関節後方脱臼と診断された.自動屈曲は90°,自動外旋は-60°と痛みに伴う著しい可動域制限を認めた.透視下に徒手整復を試みたが整復不能であった.MRIにて肩関節後方軟部支持組織は重度に損傷していた.本症例に対しglenoid osteotomyを選択した.術後1年10カ月の現在,可動域・筋力ともほぼ正常に回復し,ADL上の訴えもなく,画像上肩甲上腕関節の適合性も良好であった.軟部組織の破綻を伴った陳旧性肩関節後方脱臼に対し本法は有効な手術法の1つと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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