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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻3号

2002年03月発行

文献概要

論述

頚椎症性脊髄症(軽症・中等症)入院保存的治療例の予後

著者: 本間大介12 黒石昌芳1 鷲見正敏1 池田正則1 向井宏1

所属機関: 1国立神戸病院整形外科 2現:兵庫県立のじぎく療育センター整形外科

ページ範囲:P.243 - P.248

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 抄録:頚椎症性脊髄症(以下,CSM)に対する保存的治療の効果の持続性について検討するために,入院による頚椎持続牽引法を施行したCSM 48例を対象として予後調査を行った.追跡調査期間は1年以上,平均4年4カ月であった.治療前日整会点数は13.0±2.1点で,退院時には14.0±2.0点へと改善していたが(p<0.01),調査時には13.5±2.9点へと軽度悪化していた.調査時に退院時より1点以上減点した悪化例は15例(33%)であった.悪化例は治療前13点未満例,Ⅱ型・Ⅲ型(服部)例に多くみられた(p<0.05).また,動的脊柱管狭窄因子陽性例,脊髄扁平率25%未満例,脊髄断面積35.0mm2未満例,脊髄横断面形態が三角型の症例にも悪化例が多くみられた(p<0.05).CSMに対して保存的治療を考慮する際には,これらの臨床所見,画像所見を参考にして予後を推測する必要があると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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