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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻3号

2002年03月発行

文献概要

論述

900℃焼成ハイドロキシアパタイトスペーサーを用いた頚部脊柱管拡大術の検討

著者: 金村在哲1 井口哲弘1 栗原章1 山崎京子1 佐藤啓三1 笠原孝一1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科・勤労者腰痛センター

ページ範囲:P.263 - P.269

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 抄録:骨形成が良好といわれる900℃焼成ハイドロキシアパタイトスペーサーを用いた頚部脊柱管拡大術32例の臨床成績およびスペーサーの骨癒合について検討した.術後6カ月以降で撮影したCT像にて157椎弓全体で骨癒合は58.0%,骨新生は89.8%であったが,1年以上では骨癒合76.3%,骨新生96.1%と良好であった.しかしスペーサーの破損が4.5%に認められ,強度的には問題があると思われた.骨癒合に影響する因子としては,術後経過期間と術後の脊柱管前後径の関与が示唆され,良好なスペーサーの骨癒合を得るためには,十分な脊柱管の拡大が得られ,しかも棘突起があまり長すぎない位置にスペーサーを固定するのがよいと思われた.また骨癒合の指標として,スペーサーのCT値を計測したところ,CT値と撮影時期とは正の相関を認めた.さらに骨接触部および骨癒合群で有意に高いCT値を示したことから,CT値は骨癒合の指標になりうると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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