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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻3号

2002年03月発行

文献概要

臨床経験

腰椎椎間孔部・椎間孔外部での圧迫性神経根障害の手術成績

著者: 林信宏1 中川幸洋1 吉田宗人2 川上守2 山田宏2 玉置哲也2

所属機関: 1和歌山労災病院整形外科 2和歌山県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.291 - P.296

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 抄録:外側椎間板ヘルニアを除外した,椎間孔部・椎間孔外での圧迫性神経根障害18例の臨床症状,術中所見,術後成績について検討した.術前に強い下肢痛を訴えるものが多く,約半数は下肢痛のため歩行不能であった.骨形成的片側椎弓切除術は圧迫因子の確認に適しており,椎間孔部狭窄の14例では従来いわれていた椎弓根部と上関節突起での圧迫(up-down stenosis)よりも椎体後縁と上関節突起腹側での圧迫(front-back stenosis)のほうが多く,86%と大半を占めていた.椎間孔外での圧迫因子はL5横突起,仙骨翼,瘢痕組織,椎体骨棘,OPLLなどであり,圧迫とtetheringによるものであった.また,単一神経根が2カ所以上で圧迫されている症例が5例あり,このような症例では術中に神経根の可動性が得られるまで,十分追尾することが重要である.骨形成的片側椎弓切除術は,棘突起をT-sawで縦割し椎弓の環納を行えば,術後の骨癒合も良好で優れた術式である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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