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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻3号

2002年03月発行

文献概要

臨床経験

Débridementを要したネコによる外傷症例の検討

著者: 玉置康之1 百名克文1 麻田義之1 大谷茂1 林良一1 渡辺慶1 太田英吾1 中江聡1

所属機関: 1日本赤十字社和歌山医療センター整形外科

ページ範囲:P.297 - P.300

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 抄録:Débridementを要したネコによる外傷症例について検討したので報告する.対象は2000年12月から過去7年間の4例(男性2例,女性2例),年齢は平均50歳(9~68歳).全例飼いネコで,咬傷が3例,ひっかき病が1例であった.受傷部位は,手背2例,下腿1例,足関節外側1例,受傷から当科初診までの期間は平均10.5日(1~19日)であった.腱鞘炎のみは1例で他の3例は腱,骨に及んでいた.起炎菌はPasteurella multocidaが全例に検出され,混合感染は3例であった.当科で行った手術的治療は平均1.9回(1~3回),治療期間は平均50.5日(10~120日)であった.全例腱鞘に沿って感染が拡大しており,初期治療が適切に行われなかった症例に機能障害を残すものが多かった.動物による外傷の特徴を認識し,適切な初期治療を行うことが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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