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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)

骨粗鬆症性椎体骨折後遅発性圧潰例にみられる椎体内cleftの検討

著者: 伊藤康夫1 長谷川康裕1 戸田一潔1

所属機関: 1神戸赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.429 - P.435

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 抄録:骨粗鬆症性遅発性椎体圧潰にみられる椎体内cleftの病態について検討した.骨粗鬆症性遅発性椎体圧潰28例(男3,女25)を対象とした.初診時年齢は平均77.4歳.仰臥位過伸展位でX線側面像,次にCTにてcleftのCT値を計測し,CT後,再度X線像上でcleftの変化を観察した.MRIはT1 ,T2画像で信号を検索した.7例はT1→T2の順に撮影し,他の21例はT2→T1の順に撮影した.CT撮影前後のX線でcleftは時間経過とともに縮小し,透過性は低下した.cleftのCT値は平均-780であった.MRI上でのcleftの信号変化はT1→T2の順に撮影された7例は全例,T1低信号,T2高信号を示したが,T2→T1の順に撮影された21例では,T1低信号,T2高信号を示した症例は4例のみで,他の17例はT1,T2ともに低信号を示した.椎体内cleftは,姿勢変化ならびに時間経過により形態変化のみならず質的変化をも起こしていることが推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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