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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)

腰椎変性側弯症に対するinstrumentation surgery(広範囲固定例)の中・長期成績(5年以上)

著者: 戸山芳昭1 松本守雄1 丸岩博文1 中村雅也1 西澤隆1 千葉一裕1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.467 - P.473

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 抄録:脊椎変性疾患に対するinstrumentation surgeryの適応については,近年その功罪が論じられている.しかし,変性疾患のなかでも腰椎変形,脊柱管狭窄,骨粗鬆症,高齢者などの治療に難渋する病態を同時に有する腰椎変性側弯症に対してはよい適応と考えて,本手術法をわれわれは積極的に行ってきた.今回は広範囲固定(3椎間以上)を施行した13症例の中・長期成績(5年以上)を調査し,その有用性や問題点について再検討した.その結果,prospective studyではないが平均改善率62%と長期的にも有効な術式であり,広範囲固定術による日常生活への影響も少ないことが判明した.しかし,骨移植法としてのPLFでは十分な腰椎前弯位の獲得とその維持が困難であり,矢状面の矯正を要する後側弯例にはPLFの併用が望ましい.また,高齢者でも広範囲固定による隣接椎間への影響が大きく,その固定範囲と矢状面での至適固定角度を再検討する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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