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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)

頚椎軟骨終板細胞におけるアポトーシス発生様式の検討―加齢およびメカニカルストレスの影響

著者: 有賀健太1 米延策雄2 宮本紳平1 中瀬尚長1 越智隆弘3 吉川秀樹1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科 2国立大阪南病院整形外科 3大阪大学大学院医学系研究科応用医工学

ページ範囲:P.489 - P.494

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 抄録:近年,椎間板細胞におけるアポトーシスの発生が報告され注目を集め始めているが,その生理的・病理的意義はいまだ明らかとなっていない.われわれは過去の組織学的検討において報告されている椎間板の軟骨終板の加齢・変性に伴う変化に着目し,アポトーシスとの関係について検討した.正常加齢マウスの頚椎椎間板変性過程におけるアポトーシス発生の経時的変化を,TUNEL法を用いて検討した.さらにメカニカルストレスによる椎間板変性促進モデルとしてわれわれが以前より用いてきた頚椎症モデルマウスを用いて,軟骨終板におけるアポトーシスの発生に対するメカニカルストレスの影響を検討した.アポトーシスは生後4カ月頃より軟骨終板に著明に発生し,生後7カ月をピークに増加していた.アポトーシスの発生に引き続いて軟骨終板細胞数の減少と空胞の増加,軟骨終板構造の破綻が生じていた.また,椎間板変性を促進させる頚椎症モデルの手術は軟骨終板の組織学的変性と,先行するアポトーシス発生の両者を促進させていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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