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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻4号

2002年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)

第5腰椎高位の脊椎腫瘍に対する脊椎全摘術

著者: 川原範夫1 富田勝郎1 小林忠美1 赤丸智之1 村田淳1 南部浩史1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科

ページ範囲:P.515 - P.518

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 抄録:第5腰椎の周囲には腸骨翼,下大動静脈,左右総腸骨動静脈などの大血管群,腰仙神経叢などが存在するため,同部位の脊椎腫瘍を腫瘍学的に切除するのは難しい.本稿では同部位の脊椎腫瘍に対して脊椎全摘術の手術方法を紹介する.まず1st stepとして,後方成分を切除すると同時に前方から椎体切除がスムースに行えるように神経根の剥離,椎体の後側方部分の剥離,第4/5,5/S1椎間板の切除を行った.次いで2nd stepとして前方からの徹底した椎体周囲の血管処理を行うことにより,下大動静脈総腸骨動静脈などのmobilizationが可能となり,第5腰椎椎体を一塊として切除した.本手術を施行した4例全例に大血管損傷を来すことなく,一塊とした腫瘍椎骨切除が可能であった.後方・前方の2段階アプローチ,丁寧な神経根,大血管などの剥離操作などを行うことで第5腰椎高位の脊椎腫瘍に対して脊椎全摘術は可能であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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