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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻5号

2002年05月発行

文献概要

シンポジウム 縮小手術への挑戦―縮小手術はどこまで可能か

骨軟部肉腫に対する安全な切除縁と術前療法による切除縁縮小―切除縁登録の解析から

著者: 真鍋淳1 川口智義1 松本誠一1 谷沢泰介1 黒田浩司2 下地尚2 阿江啓介2 神田浩明3 町並陸生3 蛭田啓之4

所属機関: 1癌研究会附属病院整形外科 2東京医科歯科大学医学部整形外科 3癌研究会病理部 4東邦大学附属佐倉病院病理部

ページ範囲:P.541 - P.547

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 要旨:骨軟部肉腫切除縁登録の解析をもとに安全な切除縁,術前療法併用での切除縁縮小を中心に検討した.組織学的悪性度,初診時転移の有無,局所治癒の成否,腫瘍サイズが有意の予後因子と考えられたが,初回手術か追加手術かの相違は明かな予後因子とは考えられなかった.組織学的悪性度,術前療法の有無にかかわらず初回手術か追加手術においては,基本的にadequate wide手技以上ならばほぼ安全と考えられるが,再発例にはcurative手技が望ましいと考えられた.また,軟部MFHについてはadequate wideでも2cm以下と3cm以上の間に局所治癒率に明かな差があり,3cm以上のadequate wide手技が望ましいと考えられた.術前療法有効例では,inadequate wide手技でも80%程度局所コントロール可能と考えられ,放射線療法著効例では一部にmarginal marginが生じても局所コントロール可能と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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