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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻5号

2002年05月発行

文献概要

論述

腰椎変性すべり症に対する後方除圧術による腰痛治療成績の検討

著者: 西澤隆1 千葉一裕1 中村雅也1 松本守雄1 丸岩博文1 藤村祥一1 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.601 - P.605

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 抄録:腰椎変性すべり症に対する後方除圧術が,腰痛治療成績に及ぼす影響について検討した.症例は42例(男性20例,女性22例)で,手術時年齢は平均67歳,経過観察期間は平均3年9カ月であった.なお,術式は開窓術23例,椎弓切除術19例であった.腰痛スコアは術前1.8点が術後1年で2.5点と有意に改善し,最終調査時まで維持されていた.術後1年および最終調査時の腰痛スコアは過半数の症例で改善していた.腰痛スコア改善群と悪化群を比較すると,両群間で手術時年齢,男女比,術式の違いや腰痛スコアなどの臨床所見と,最大すべり率,後方開大角,すべり率変化,椎間可動域などの画像所見に有意差を認めなかった.しかし,術前椎間高は改善群で有意に狭小化していた.したがって,すでに椎間高が狭小化している変性すべり症に伴う腰痛は,後方除圧術単独でも改善する可能性があることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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