icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻6号

2002年06月発行

文献概要

シンポジウム スポーツ肩障害の病態と治療

SLAP lesionに対する鏡視下手術

著者: 緑川孝二1 原正文2 伊崎輝昌3

所属機関: 1福西会川浪病院整形外科 2久恒病院整形外科 3福岡大学筑紫病院整形外科

ページ範囲:P.693 - P.696

文献購入ページに移動
 要旨:投球障害のなかのSLAP lesionに対する当科の術式について検討した.対象は,7年間に当科外来で投球障害の診断で鏡視下手術を施行しSLAP lesionが確認された19例で,全例男性,平均年齢22.4歳である.術前の画像診断や疼痛発生部位診断としてブロックテストを行い,手術施行部位を決定した.鏡視下手術を考案するにあたり,解剖学的調査を行った.その結果よりSLAP lesionに対する鏡視下手術法として,損傷関節唇のみ切除を行い,上腕二頭筋長頭腱からの緊張が関節包に伝達しないようにする方法を考案した.腱板関節面断裂の合併例9例は損傷部の切除を行った.また肩峰下インピンジメント症候群合併の3例にはASD(鏡視下肩峰下除圧術)を加えて行った.1例を除き復帰を果たした(完全復帰52.6%)結果より,解剖学的調査に基づいて行っている当科の方法は,SLAP lesionに対して有効な手術法と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら