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境界領域/知っておきたい
樹状細胞
著者: 戸田正博1 戸山芳昭2
所属機関: 1慶應義塾大学医学部先端医科学研究所 2慶應義塾大学医学部整形外科
ページ範囲:P.732 - P.733
文献購入ページに移動樹状細胞(dendritic cell,DC)は中枢神経系を除いて生体内に広く分布し,形態学的に樹枝状の突起を持つことを特徴とするが,それぞれの組織.器官に存在する樹状細胞は,表現型のみならず機能的にも多様な細胞集団である.表皮や粘膜固有層ではランゲルハンス細胞(Langerhans cells),筋肉や腎臓など非リンパ系組織では間質細胞(interstitial cells),輸入リンパ中ではベール細胞(veiled cells),リンパ系器官のなかでも,胸腺髄質やリンパ組織のT細胞領域では相互連結性嵌入細胞(interdigitating cells),胚中心では胚中心樹状細胞(germinal center dendritic cells)と異なる名称で呼ばれている.近年,強力な抗原提示細胞として注目されているが,樹状細胞の特徴として,マクロファージやB細胞などの他の抗原提示細胞と比較して,MHC(major histocompatibility complex;主要組織適合遺伝子複合体)や共刺激分子(co-stimulatory molecules)を高く発現し効率的にT細胞を活性化する能力を有する.
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