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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻6号

2002年06月発行

文献概要

臨床経験

転移性硬膜内腫瘍の3例―診断における髄液所見の有用性について

著者: 傳田博司13 伊藤拓緯1 守田哲郎1 平田泰治1 小林宏人1 今泉聡1 長谷川和宏2

所属機関: 1新潟県立がんセンター新潟病院整形外科 2新潟大学医学部整形外科 3現:立川総合病院整形外科

ページ範囲:P.749 - P.752

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 抄録:本邦における転移性硬膜内腫瘍の報告は少ない.当科においては過去11年間に手術を施行した転移性脊椎脊髄腫瘍136例中3例(硬膜内髄外腫瘍2例,髄内腫瘍1例)であり,2.2%の頻度であった.症例はそれぞれ,肺癌.乳癌,食道癌の既往があり,病理組織診断にて転移性腫瘍と診断された.転移性硬膜内腫瘍は転移性脳腫瘍からの播種を主な転移経路と報告される一方で,今回の症例で脳CTを行った2例とも頭蓋内転移は認められず,転移性脳腫瘍からの播種は否定的に思われた.術前の髄液所見において,髄内腫瘍例では髄液中細胞数は正常範囲内であったが.髄外腫瘍の2例は細胞数が高く,転移性脊椎脊髄腫瘍において髄液中細胞数が高い場合は,硬膜内髄外腫瘍を疑う必要があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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