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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻7号

2002年07月発行

文献概要

論述

肘関節と遠位橈尺関節における変形性関節症の関連について

著者: 井上貞宏1 工藤悟1 牧野明男1 中田善博1

所属機関: 1三沢市立三沢病院整形外科

ページ範囲:P.779 - P.786

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 抄録:肘関節と遠位橈尺関節(DRUJ)の変形性関節症(OA)の合併および相互の関連について検討した.肘関節とDRUJの両方または一方の関節に関節症性変化を認める83例を対象とした.両関節の関節症性変化の進行程度をX線所見をもとにして4段階に分類し.関節症性変化の進行程度,ulnar variance(UV),腕橈関節のアライメントについて検討した.その結果,両関節の関節症性変化は合併することが多く,その進行程度にも有意な関連が認められた.両関節ともに関節症性変化が進行するとUVが増加し,さらに,上腕骨小頭に対する橈骨頭の静的な,あるいは動的な位置異常(腕橈関節のアライメントの異常)を高率に合併していた.以上より,両関節のOAは影響しあって進行し,相互の関連にはUVとともに腕橈関節のアライメントの影響も重要である.両関節は前腕回外・回内運動の支点と作用点をなすために,両関節における関節症は影響しあって進行するものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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